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創健社から、食育7つの提案

いのちを育む食の基本は、身土不二と一物全体

― エコロジカルな食べもの選び&食べ方

頭を垂れる稲穂

身近で採れるものを、まるごと食べよう

 太陽の光をふんだんに浴び、葉を広げ、実をつけ、たくましく育っていく作物。土の中では、どっしりはった根が、土中の水分と栄養素を吸収して成長を支えています。そのありように思いを馳せると、それらを食べる人間は、土を食べて生きているのに等しいと気づかされます。
 いのちを育む食の基本は、身土不二。これは「人と土(環境)は一体で、人のいのちと健康は食べもので支えられ、食べものは土(環境)が育てている」という考え方です。
 たとえば、暑い国では水分を補給してくれる南国特有の果物や野菜が育ちます。そこで暮らす人々にとっては、暑さをしのぎ、体調を整えるために必需品ですが、寒い地方や冬の日本で食べたらからだが冷えてしまいます。慣れ親しんだ環境と、その地で採れた食べものをいただくことが、いのちと健康を育むのです。
 このところ、「地産地消」という言葉をよく耳にしますが、これも身土不二と同じ出発点に立った考え方といえます。できるだけ自分が住んでいる土地の近くで採れたものを、それが難しい場合でも国産のものを食べるようにしましょう。
 地元でとれたものは、新鮮で、安く、味も抜群です。輸送の時間がかからないため、ポストハーベストも不要ですし、ガソリンなどのエネルギー資源を最小限に抑えます。そういう意味では、身土不二は環境にも優しい食べ方なのです。それは、国内の農家を応援し、40%まで落ち込んでしまった自給率を上げることにもつながります。

 一物全体は、生命あるものを丸ごと食べるという考え方です。人間が頭のてっぺんから足の先まで余分なものはひとつもないように、野菜も穀物も魚も、生きているものには余分なものはありません。野菜は根から葉まで、小魚は頭から尾まで、全部食べます。お米なら玄米、小麦粉なら全粒粉ということになります。
 たとえば、スーパーマーケットではよく葉の部分が切り落とされただいこんが並んでいますが、ビタミンCの豊富な葉を捨ててしまうのはもったいない話です。にんじんに含まれるβ-カロテンは皮の下の部分に最も多く含まれていますし、じゃがいもは皮つきのまま調理すると、ビタミンCの損失を最小限に抑えることができます。野菜は皮をむかず、水にさらさず、ゆでこぼさず、が基本です。アクもうまみのうちと考えましょう。ゆえに、化学合成農薬の使用をできるだけ控えた野菜を選ぶことも大切です。
 また、「捨てるところがない」ということは、すなわちゴミも出ないので、結果的にエコロジカルな食べ方にもつながります。

サスティナビリティな食べ方を目指して

 人類はこれまで地球上の資源を消費し、環境を変えてきました。その結果、自然は破壊され、農地は荒廃しています。そう遠くない将来、世界的な食料危機が到来し、人類の生存そのものが危うくなると指摘する専門家も少なくありません。  私たちを取り巻く環境に目を向けると、サスティナブルな社会を抜きに食を考えることはできません。サスティナブルな社会とは「持続可能な社会」の意味です。限りある資源や自然、農地を消耗することなく、地球上のすべての生命が生存し続けられるような持続可能な社会を目指すことが一人一人に求められています。身土不二と一物全体は、サスティナビリティな社会への第一歩です。

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