「偉大なる医学者ヒポクラテスは言った。
　あなたが食べるものを薬としなさい。
　あなたが薬とするものを食べるようにしなさい。
　──ジーノ・ジロロモーニ」
　
「ジーノと食と哲学と」シリーズ第６回はジーノの言葉というよりは、医聖ヒポクラテスの言葉。一瞬「どういう意味だろう？」と思いますが、ヒポクラテスは「食べ物で治せないものは医者にも治せない」なんて発言しているそうで、つまり「医食同源」と同じ意味なんですね。精製する過程で失われてしまうものをサプリで補うのではなく、全粒粉で丸ごと食べてしまおうよ、というようなことかもしれません。食のスタイルの変化でオメガ３が不足して体調を崩したり、不要なトランス脂肪酸の取り過ぎが問題になったり、「食べ物が薬にも（毒にも）なる」というのは時代を超えた真理ですね。

　　
イタリアのオーガニック農業のパイオニア、ジーノ・ジロロモーニ（１９４６－２０１２）は、急な過疎化が進んでいた故郷イゾラ・デル・ピアーノを、オーガニック農業で復活させた生産者であり、それだけでなく、音楽・芸術などの文化拠点として人が集まるようにしたリーダーであり、信念と教養あふれる哲人であり、曲がった事が大嫌いな闘士でもありました。
　
●イタリア有機農法の先駆者、ジーノ・ジロロモーニのオーガニックスパゲッティ
http://sokensha.co.jp/GIROLOMONI/