健康コラム

Health column

カシスってなぁに?

ポリフェノールを多く含むカシスって何が注目されているのでしょうか?

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7月23日は「カシスの日」です。日本カシス協会が、カシスの栄養価の高さやその効果・効能を啓蒙するため、2006年(平成18年)に制定しました。

カシスは真夏に収穫できる果実であるため、大暑となる7月23日が記念日として選ばれました。

カシスは、黒っぽい濃紫色をした、直径1センチほどの大きさの果実で、ベリー類の一種です。ビタミンCやビタミンE、マグネシウム、鉄分などのミネラル類、アントシアニンが含まれています。

 「カシス」はフランス語で、ほかにも「カシシェ」、「グロイゼイエ・ノワール」とも呼ばれ、英語ではスグリ科のフサスグリ全般を「カラント」と呼びます。

 カシスは果実の色が濃い紫色でほとんど黒に見えることから「ブラックカラント」とも呼ばれており、その他に赤い実の「レッドカラント」、白い実の「ホワイトカラント」もあります。

 日本でも最近は「カシス」という呼び名が一般的ですが、古くは「クロフサスグリ」または「クロスグリ」と呼ばれていました。

 「カシス」は古くから生息しており、ルネッサンス時代に、植物学者により「カシス」が食べても良い実であると言われ、古来から、ポーランド、ドイツ、フランス、ニュージーランドなどでは、その栄養成分から健康や美容に効果がある果物として、古くから親しまれてきました。

 「カシス」には、抗酸化成分の「ポリフェノール」を多く含み、そのポリフェノールの1種である「アントシアニン」の含有量が多いのが特長です。

 カシスの果実の濃紫色が果実に含まれる色素本体の成分はアントシアニジンと呼ばれています。アントシアニジンは、植物が紫外線などの光の影響を受けないように蓄える色素です。その、アントシアニジンに化学構造的に糖や有機酸が結合したものが、アントシアニンと呼ばれています。アントシアニンは、ポリフェノールの一種です。

 一般的にアントシアニンを多く含む食品としてはベリー類(カシス、ブルーベリー、クランベリーなど)や黒豆、ムラサキイモ、赤ワインなどがあり、ポリフェノールを多く含む食品としては前述した食品の他に緑茶、カカオなどが挙げられます。

 一般的にアントシアニンを多く含む食品としてはベリー類(カシス、ブルーベリー、クランベリーなど)や黒豆、ムラサキイモ、赤ワインなどがあり、ポリフェノールを多く含む食品としては前述した食品の他に緑茶、カカオなどが挙げられます。

 アントシアニンはパソコン・スマートフォンなどで目が気になる方に良いと言われています。

 カシスに含まれるアントシアンには、眼精疲労の軽減や目の下のくまの緩和、抹消血流改善、カシスには加齢臭の原因である「2-ノネナール」の生成を抑制する効果があるとして、昨年話題となりました。

 加齢臭は体から出る皮脂が酸化されてできる「2-ノネナール」が生成されることが原因で、40代以降になると皮脂に含まれる「パルミトレイン酸」が増加し、過酸化脂質も増え、この2つが反応することで2-ノネナールが生成されます。

 2-ノネナールを抑えるには体の皮脂をこまめに洗い流すことも重要ですが、身体の中からの対策がとても重要で、体の皮脂が酸化されないように抗酸化物質を積極的に摂る必要があり、その中でも、カシスには優れた効果があるとされています。

 実際にカシスパウダーを摂ることで2-ノネナールの身体からの放出量が減少したという研究報告がされています。

 また、カシスの摂取により、腸内細菌叢(腸内フローラ)の改善と腸内腐敗産物の産生抑制が期待されるという研究報告もされています。