「地球はひっぱたかれて深い傷を負ったので
気候はもともとの制御をはずれてしまい、
もはや法則通りに反応することがないのだ。
ジーノ・ジロロモーニ」
国連の温暖化対策サミットに登壇したスウェーデンの16歳の活動家、グレタ・トゥーンベリさんの「30年以上にわたり、事実から目を背け続けてきた」と大人たちを非難する演説が話題ですが、ジーノ・ジロロモーニもまた一貫して、人間が大地や自然環境に対して行ってきた過ちを鋭く糾弾し続けてきました。ジーノ自身は2012年に亡くなってしまいましたが、その後世界各地で起きている熱波や寒波、大規模な山火事、威力を増す暴風雨などを見ると、まさしくジーノが指摘した通りだと感じます。
地球は強くひっぱたかれて跡が残るほどの傷を負ってしまったとジーノは言います。「少なくとも30年前から地球は深刻な状況にあることがわかっていた」という言葉はグレタさんとも通じます。時には「何かを壊したい気分だが、友よ、ここにはもう壊すものすら残っていない」と嘆き悲しみます。でも一方で「有機農業は畑の傷の治療なのだ」と主張します。ジロロモーニの哲学は時代を超えて響きわたり続けるのです。
イタリアのオーガニック農業のパイオニア、ジーノ・ジロロモーニ(1946-2012)は、急な過疎化が進んでいた故郷イゾラ・デル・ピアーノを、オーガニック農業で復活させた生産者であり、それだけでなく、音楽・芸術などの文化拠点として人が集まるようにしたリーダーであり、信念と教養あふれる哲人であり、曲がった事が大嫌いな闘士でもありました。
●イタリア有機農法の先駆者、ジーノ・ジロロモーニのオーガニックスパゲッティ
http://sokensha.co.jp/GIROLOMONI/