sokenshaショップ店長の片倉です。
おいしく使っていただくために、選び方をアドバイス致します。
片倉 太郎
神奈川県出身
店長歴15年
お客様への丁寧な対応に定評あり
sokenshaショップ店長の片倉です。
おいしく使っていただくために、選び方をアドバイス致します。
今まで、上白糖やグラニュー糖しか使っていなかったという方は、自然食品店の店頭にずらりと並べられた色つきの砂糖に戸惑ってしまうことでしょうね。
「なぜ、こんなにいろいろな種類があるの?」
「どれを選べばいいのかしら?」
喜界島粗糖 500g >>
国内産さとうきび100%使用さらさら粗糖 200g >>
どちらも国内産のサトウキビを原料とした粗糖で、クセも少なく、料理やお菓子作りそしてコーヒー・紅茶にだって使えます。キッチンにこれ1種類あれば事足りてしまうというお客様もいらっしゃいます。 上白糖やグラニュー糖と同じような使い勝手なのに、まろやかな甘みでミネラル分も豊富。 上白糖に比べると、カルシウム・カリウム・マグネシウムが非常に多く含まれていますから、「砂糖をたくさん摂ると骨をダメにする」なんて迷信は無意味です。 とくに「喜界島粗糖」は、奄美群島のひとつ鹿児島県喜界島で栽培されたさとうきびを原料に、島内の製糖工場で製造している貴重な砂糖です。隆起したさんご礁でできた美しい島で育ったさとうきび・・・それだけでミネラル豊富であることがうかがい知れます。
喜界島粗糖 500g
国内産さとうきび100%使用さらさら粗糖 200g
煮物や煮豆に使うときには、こちらがおすすめ。
残念ながら国内産原料ではありませんが、きめ細かく溶けやすいので、甘さの調節も簡単です。もちろん、ミネラル分が豊富に含まれていますので、素材の味をうまく引き出してくれます。上白糖では出せない味わいのある煮物は、料理の腕前があがったように感じるかも。
煮豆の時には、黒糖もおすすめです。
黒豆や小豆などを黒糖で煮込むと、本来の豆の味以上に風味の増した煮豆に仕上がります。 ぜひお試し下さい。
ケーキやクッキーといったお菓子や手作りジャムなどを作るときには、喜界島粗糖や国内産さとうきび100%使用さらさら粗糖がおすすめですが、古式原糖や黒糖の色と風味を生かしたお菓子作りにも挑戦してみてはいかがでしょう。 黒糖カステラやかりんとうなどは、まさに黒糖の味そのものを生かしたお菓子です。黒糖を入れて焼いたクッキーやホットケーキは、ちょっと目先の変わったおやつになるかもしれませんね。
「砂糖をたくさん摂ると身体に悪そうね。」
砂糖を摂ることが健康に悪いというイメージは、カロリーが高いからということだと思いますが、より健康志向のお客様には、てんさい糖をおすすめしています。
てんさい糖は、甜菜(ビート=砂糖大根)から作られた砂糖で、国内では、北海道が主な生産地です。
さとうきびからつくられた蔗糖類にくらべると消化吸収がおだやかで、胃だけでは消化しないので、腸まで届いて腸内に棲むビフィズス菌(腸内有用菌)の栄養になり、腸内活性を促す機能を発揮します。いわゆるオリゴ糖といわれる成分が多く含まれているのがてんさい糖です。
さとうきびからの砂糖とは違った特有の風味がありますが、料理にもお菓子作りにも抵抗なく利用できますので、きびアレルギーのある方や、胃腸の具合を気になさる方におすすめです。
たしかに砂糖選びは迷います。精製等の中にも何種類もありますから、商品売っている人間でも困ってしまいます。
一般の上白糖では「甘み」をつけることが目的になりますが、自然食品店などで売られている粗糖や黒砂糖には、砂糖の「味」があります。この「味」をどうやって料理に取り込んでいくかがポイントです。
砂糖以外の醤油や味噌などの調味料の使い方や分量も、上白糖を使っていたときとは違ってきます。料理の素材がもともと持っている甘みを引き出しそれを補うのが砂糖であると考えて自分の味覚と好みを調整してみてください。
さとうきび粗糖 500g
古式原糖 800g
最初に迷ったら、まず「喜界島粗糖」か「国内産さとうきび100%使用さらさら粗糖」。
そして、その味や使い方に慣れてきたら「さとうきび粗糖」や「古式原糖」へとバリエーションを広げてみてください。 そのうちに、自分の嗜好や使い方に合った砂糖が決まってくると思います。
喜界島では、サトウキビ栽培が島を支える中心産業であり、三百年以上前から続いています。喜界島でつくられたサトウキビは、珊瑚のアルカリ地質と上質な地下水により喜界島独特の味を生み出しています。
喜界島は山がほとんどありません。ですから川も僅かで水源は地下水に頼るしかありません。しかし珊瑚の地質は、水はけが良すぎるため雨水を海へ流してしまいます。そのため、農業用水が確保できないことが島民にとって大きな問題でした。しかし、地下ダムが建設されたことで、水の供給問題が解決し、サトウキビの生育が安定するようになりました。そして、水質も向上したことで、上質な地下水が提供されるようになったのです。
喜界島のサトウキビは、よいサトウキビを育てたいという作り手の熱意のもとに、栽培されています。地下水は島民にとって命の水。子孫に残していく大切な水は汚すわけにいかず、農業もその考えを配慮して行われております。例えば害虫防除のため、メスのフェロモンを入れたトラップ(わな)を仕掛け、オスを呼び寄せ捕獲して繁殖を防止する。これは散布農薬の量を減少させるための方策です。
背丈よりも大きく育ったサトウキビを手刈りや機械で収穫していきます。収穫されたサトウキビは、その日のうちに工場へ運ばれ、糖液を搾り出されます。
トラックにたくさんのサトウキビをのせて、工場へ運びます。
運ばれたサトウキビは、短くカットされ、ゴミを取り除きます。
その後、数回圧搾され、糖液を搾り出します。
絞り出された糖液を煮詰めていきます。結晶化させた後、遠心分離機で糖蜜を除去し、結晶と分離させます。この結晶が原料糖と呼ばれ、さらに精製を重ねると、上白糖などの砂糖になります。
「喜界島粗糖」は、精製されていない原料糖をそのまま詰め込んだ商品です。サトウキビの味がしっかり残った、こくとうまみが凝縮した砂糖です。地元では、みりんいらずと称されています。その意味は、この砂糖を使って煮物を作ると、みりんを使わずともおいしく仕上がるところからきています。
「糖分は太る原因だから、なるべく食べないようにしよう。」 今まで、ずっとそう思っていました。 けれど、それは勘違いだったことがわかりました。 糖分は、人にとって必要不可欠な食べ物なのですね。そして、素材をやわらかくしたり、臭みをとったりして、おいしさを増してくれる優れものでもあったのですね。 煮物を作る時は、仕上げとして最後の方に砂糖を入れて味を調えていたのですが、最初に砂糖を入れて煮込んでみると、不思議なことに、前よりも短時間で具に味がしみ込み、やわらかく仕上がっていることには驚きでした。 種類の多さにも驚きました。砂糖といえば白いものと思い込んでいましたが、「粗糖」という存在をはじめて知りました。ミネラル豊かで、からだによいお砂糖と聞いて、興味津々です。 粗糖を使って豚の角煮を作ったところ、白砂糖を使った時よりもコクが出て深みのある味に仕上がりました。ごちそうした友人からは、「味に角がなくて、丸みがあっておいしいね。何を入れたの?」といわれ、うれしくなりました。また、紅茶に粗糖を入れて飲んでみたのですが、甘さが抑えられた上品な甘味で、白砂糖を入れたときよりも、まろやかになりました。 砂糖の種類を変えるだけで、手軽に風味を変えることができるのがうれしいですね。肥満の敵と思っていた砂糖も、体の調子を整えたり、味に深みをもたせたりする我々の味方であることを、強く感じたのでした。